≪デイケア活動報告≫べてるの家とのオンライン交流会を行いました。
R5年5月23日、北海道の浦河 べてるの家とオンライン交流会を行いました。新型コロナウイルスが流行してから対面での開催はできていませんが、オンラインという形で継続して交流できることをうれしく思います。北海道と鹿児島がパソコンやスマホで手軽につながれるなんて、便利な世の中だなあとしみじみ。今回もべてるの家、三州病院、三州病院デイケアをつないで、入院中の患者さんにも参加していただく事が出来ました。
交流会では、べてるの家のメンバー2名から研究発表をしていただき、それぞれの苦労について話を聞くことができました。苦労とうまく付き合っていくためにいろいろな対処法を試してきたKさんの話は参考になるものがありましたし、幽霊や巨大な生物などが日常的に見えている豊かな幻覚の世界を生きるSさんからの「病気がよくなってしまったら、寂しい世界になってしまいますね。」という言葉がとても印象的でした。
デイケアからはメンバーSさんとのセッションを行いました。Sさんのユニークな経験を語ってもらう中で、自分の状態に自己病名をつけたり、べてるの家のメンバーさんからアドバイスをもらったりしました。デイケアで普段行っているプログラムの当事者研究とはまた違う話も飛び出し、研究を深めることができました。
最後に入院中の患者さんと向谷地さん、べてるの家のメンバー、デイケアのメンバーを巻き込んでのセッションを行いました。セッションの中で、患者さんそれぞれが抱える苦労や関心のある事について話をされていました。ユニークな経験を生き生きと語ってくれる場面もあり、楽しく聴かせていただきました。宇宙人について話が出ていましたが、宇宙人の研究は他の参加者の中でも共有できる部分があり、共通したテーマであることがわかりました。今後の研究に大いに期待しています。
今回は当事者研究を知ってもらうことを目的に、外部から視聴のみの参加も受け付けての実施となりました。当事者研究に関心を持たれている機関の方が聞いている中での交流会でしたが、皆さん緊張した様子もなく話をしてくださっていました。視聴してくださった機関の方からは、「自分の症状や苦労などの経験を気軽に話せる場を作れていてよかった。」「いい空気感が伝わってきた。」との感想をいただきました。お忙しい中、最後まで視聴していただきありがとうございました。
今後、鹿児島でも当事者研究の輪が広がっていくことを祈っています。